偉大なアーティストとは

写真提供: Anni Roenkae from Pexels

「人を真似れば独創性をなくす
独創性は未知のものを好む
新しいものは次々と生まれ、その力を封じ込むことなどできない
自分のもつ信念を貫く強さがない限り
内に潜む恐怖心を乗り越え、前代未聞の作品を生み出すことはできない」

ベルベット・バズソー (2019年)

これはこの間Netflixで見た映画からの引用文。今のアート業界を描いた内容で、「芸術」と「ビジネス」の境界線がいかに曖昧かを風刺したもの。業界の人はみな、お洒落で華麗なアートの世界に魅かれ、いつか成功して周囲から崇められる存在になり、自分の思うがままの生活を得ることを夢みて業界に足を踏み入れたはず。

そこで、素朴な疑問が頭に浮かんだ- 「偉大なアーティストに必要なものとは?」

才能、情熱、知識、技、粘り強さ、それとも運?それらすべて、それともいくつか揃っていればいいのか?何はともあれ、中でも一番大切なことは「自分らしさ」だと私は思う。その人のもっている人格や精神、人柄を隠さず素直に映し出す「独創性」を備えていること。

アートの形態は何でもいい。絵画、デザイン、写真撮影、執筆、演技、舞踊、歌、楽器演奏、等々。しかし、そのアートが誰か他の人のスタイルやアイデアを真似て作られたものなら、それにはもはや独創性はなく、人々が大切な時間を費やして鑑賞する価値はないものと言える。

どんな形のアートであれ、その作品は作り手の精神、アーティストの魂を映し出さなければならない。自分にしかアクセスできない内に秘めたもの、つまりそのアーティスト特有の才能、情緒、経験、知識、性格のすべてを使って自分を表現し、前代未聞の「新しいもの」を生み出す。一人としてあなたと同じ指紋をもつ人がいないように、アートの作品もこの世に二つとない、特別のものでなければならない。

自分の頭の中の考えや心の奥底にある思いを人にさらけ出すということは、時にして抵抗を感じるもの。特に何かしらよくない反応や影響が生じる恐れが頭をよぎった時には尚さらのことである。でもこれはアーティストなら誰もが経験することだろう。そんなときには、自分が人々に伝えなければならないメッセージに集中しよう。自分を信じ、強くなってそのメッセージを心の底から大声で叫ぶことができるようになることが大事。さもなければ、誰もあなたのメッセージを受け取ることができず、鑑賞することもできない。誰もあなたという人間の存在に、感謝することができない。

あるがままに。

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